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女性はうつ病になりやすい!?ストレスによる心の病気と予防法

2023年04月26日

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近年、ウェルビーイング(心身の健康と幸福感)という考え方が重要視されています。ストレス社会と言われる日本で働く女性が増えている一方、心の健康は保たれているのでしょうか?精神的なストレスにうまく対処するための心がけや生活習慣をご紹介します。

約4割の人は毎日ストレスを感じている

女性100人に「精神的ストレスを感じる頻度」についてアンケートをとりました。

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■調査地域:全国
■調査対象:20才以上/女性
■調査日:2022年12月13日
■有効回答サンプル:100サンプル

ストレスを感じる頻度が「ほぼ毎日」と答えた人が37%で最も多く、次いで「週に数回」が24%でした。やはり、日頃から頻繁に精神的ストレスを感じている人のほうが多いようです。アンケートに回答していただいた女性100人のうち約6割が既婚者で、子どもの有無については、ほぼ半々となっています。

女性は日頃のストレスに加え、ホルモンバランスの変化、結婚・出産・介護などによるライフサイクルの変化がきっかけで、心の不調が起きやすいと言われています。厚生労働省の調査によると、どの世代においても、うつ病患者数は男性より女性のほうが多い傾向です。ストレスに負けず、女性が人生の様々なステージで心の健康を保てるように、ストレス対策や予防法を身につけておきましょう。

ストレスを感じやすい人の特徴と考え方の改善

ご自身の性格はどのようなタイプでしょうか?ストレスを感じやすい人の特徴をまとめました。

・完璧主義
・計画通りに進めたい
・責任感が強い
・うまくいかないと自分を責める
・頼まれたら断れない
・人への気配りが多い
・すべて一人で解決しようとする

当てはまるものが多いほどストレスを受けやすくなります。

<考え方の改善>
完璧にいかなくても計画や目標を少し変えるなど、柔軟に考えてみると心にゆとりが持てます。人に自分の意見を伝える、悩みを相談する、仕事を任せるなど頼ることも大切です。過去や失敗したことで自分を責めずに、前向きにとらえて次へ生かしましょう。

ストレスによる心の病気

心の病気は、何かをきっかけに誰にでも起こりうる病気です。ストレスだけでなく、女性はホルモンバランスの急激な変化によっても影響を受けます。どのような精神疾患の可能性があるのか把握しておきましょう。

①うつ病

落ち込む、楽しみがもてない、気力がない、マイナス思考、睡眠障害など

②パニック障害

突然の動悸、息苦しさ、冷や汗、めまい、強い不安や恐怖心など

③適応障害

環境の変化やストレスにより、うつ気分、情緒不安定、動悸、ふるえ、暴言を吐くなどの行動障害、うつ病へ発展することもある

④摂食障害

ダイエットやストレスがきっかけで過食症や拒食症となり、生理が来なくなることもある

精神疾患になる前にストレス状態の兆候として、疲れやすい、だるい、頭痛、めまい、音に敏感になる、動機や胸の痛み、食欲不振、吐き気など、様々な体の不調が現われます。体のサインを見逃さないで、生活を見直すきっかけにして、心と体を整えるようにしましょう。

ストレスに強くなろう!心を健康に保つ生活習慣

ストレスをうまく対処できるようになるには、上記で提案した考え方の改善と同時に、生活習慣を整えてストレス耐性を強くしておくことが大切です。心の健康を保つための生活面での心がけをご紹介します。

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①少しでも楽しむ時間、リラックスできる時間をつくる

楽しい時間は幸せホルモンの一つであるドーパミンを分泌させ、ポジティブな考え方や、やる気、モチベーションにつながります。そして、心身をリラックスさせることは、自律神経、内分泌系、循環器系に働きかけ、心身の安定、疾病予防、疲労回復などに効果的があるとされています。自分にあった趣味やリラックス法を見つけましょう。

②しっかり睡眠をとる

不眠や睡眠不足で、ストレスに弱い体になっていませんか?睡眠は体や脳の疲労を回復させる重要な時間です。また、睡眠の質が悪いこと自体が生理的ストレスになっています。質の良い睡眠をとるために、寝室や寝具をリラックスできる環境に整えること、日中に適度な運動を取り入れることもおすすめです。

アルコールやカフェイン、喫煙は、睡眠の妨げとなるので就寝前は控えましょう。また、お酒や睡眠薬を飲まないと眠れなくなってしまうのは危険です。依存症リスクがある場合は医師に相談しましょう。

③ゆっくり入浴する

心の疲労回復には、入浴も効果的です。38~40度のぬるめのお風呂にゆっくりつかるのがおすすめ。血行促進や新陳代謝を促し、筋肉や神経の緊張を和らげてリラックスできると、自律神経も整いやすくなります。

④定期的な運動をつづける

適度な運動は、セロトニンやドーパミンといった幸せホルモンを分泌させ、精神の安定やポジティブ思考につながります。また、体を動かすことで血液循環が良くなり、脳内の老廃物を洗い流して、頭をスッキリさせるという効果が期待できます。さらに、ストレッチやヨガ、ウォーキングなど、ゆっくり呼吸を繰り返しながら運動することで、自立神経が整いやすくなります。

⑤栄養バランスを整える

ビタミンやミネラルが不足したり、甘いものや嗜好品を食べすぎたりすると、ストレス耐性が弱まってしまいます。特に、ストレスがかかるとビタミンCが大量に消費されるため、ストレス予防にはビタミンCをしっかり摂ることが大切です。ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれています。

⑥声を出して笑う

よく笑うことはストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑えたり、免疫力を上げたりする効果がある、という研究があります。さらに、声を出して笑うことで自然と腹式呼吸になり、精神的なリラックスにつながると考えられています。

まとめ

今回のアンケートから、多くの女性は日常的に精神的ストレスを感じていると分かりました。完璧主義や一人で頑張ろうとするほど、ストレスを受けやすくなるため、考え方を少し変えてみるのも大切です。ストレスに対処しながら心の健康を保つために、運動や睡眠などの生活習慣を見直して、心身ともにリフレッシュできる時間をつくりましょう。

<監修者プロフィール>
フィットネストレーナー 伊豆山アユミ
NESTA Diet&Beauty Specialist
JAPA 健康管理士/健康管理能力検定1級
JADPコアヨガインストラクター

総合スポーツジムにてダイエット専門トレーナーとなり、その後、女性専用フィットネスクラブの店長を経てフリーランスとなる。エアロビ、コアトレ、ヨガ&リラクゼーション、脳トレ、シニアフィットネスなど、幅広く運動指導を行う。また、特定保健指導(メタボ対策)の講師として企業でのレッスンやセミナーにも出向。Webライターとしても「健康・フィットネス・ダイエット」に関わる記事を多数執筆。

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